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2016.02.10

映画「オデッセイ」

 話題作であります。公開前から気になっていた作品であります。
 SFであります。宇宙であります。
 悪人の出ないお話であります。
 諦めない主人公であります。
 とても好物であります。

 公開直後に行きたいくらいの勢いでしたが、タイミングが合わずに、翌週のレディースデーに見てきました。見るのが遅れたせいで、ツイッターで感想ツイートが若干目に入ってしまい、先入観を植え付けられそうで苛々したりもしましたが。そんな心が狭いならさっさと見に行け自分。
 そもそも私がフォローしている人が、こういう映画、こういうジャンルを好みそうな人が多い、という問題もあります。問題じゃないけど。好きでフォローしているのだから。
 しかし公開直後の映画に対して、某バラエティ番組を引き合いに出して認識を広めようとするのには、本当に苛々させられた。なまじイメージが喚起されやすいだけに、それで固められてしまうのが怖くて。というか、実際に鑑賞していても思い出さずにはいられず、腹立たしかった。
 自分の知っている文脈でフレームを切り取ることの危うさは、いつだって意識していたい。対象を歪めてしまうことのないように。フラットに受け止められるように。

 愚痴はさておき。
 冒頭の火星の嵐がまず怖くて怖くて、その怖さが嬉しくも楽しかった。ここから始まる危機、苦難、それらを乗り越えていく様子を、今からじっくりと味わえるのだ、と。
 期待に違わず、展開していく物語。
 ひとつ予想を良い意味で裏切ってくれたのが、主人公のユーモア溢れる語り。記録媒体に向かって話しかけるって、これいいアイディアだよなぁ。
 後にきっとテレビ番組とかで流されまくるんだろうな、とか妄想してニヤニヤするのも楽しくて。

 救助されるまでの二転、三転を、上映時間的にまだここから何か事件があるんだろうな……トラブルが起こるんだろうな……ほら、起こった!といった感じで予想してしまえるのは、ストレートな筋書きゆえにしょうがないのですが、それらも捨て鉢な雰囲気になることはなく、むしろ新たなる障害へと立ち向かっていく主人公&スタッフの姿勢に心うたれる、という仕組み。

 個人的には、ヘルメス号内部でのクルーの描写がすごくツボで、悶絶レベルでございました。人物描写、会話のシーンもさることながら、「宇宙船の中で暮らしているクルー」の描かれかたが。ただ移動しているシーンを見るだけで楽しい。重力制御、船内エリアによる加重の違いなんかがさりげなく描かれるのが、SFマインドを刺激してくれます。
 船長が「コマンダー」って呼ばれるのも、小気味良い。格好良い。船長というより司令官なんだな。格好良い(大事なことなので)。

 ともあれ、ほんとに気分の良い映画でした。
 世界は、地球は、火星は、宇宙は、未来は、悪くないものかもしれない。そう思わせてくれる映画でした。
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2016.01.07

映画「トップガン」「アンタッチャブル」

 新文芸坐のクラシック映画2本立て。なにげに通してちゃんと見るのは初。
 そういう映画って、けっこう有ります。私の場合、まず「お話は最初から最後まできちんと見ないといや」という性質が昔からあって、最近ここに「映画は映画館で見ないといや」という面倒な属性が加わりまして、ええ。
 古い映画は小さい頃にテレビで見ている可能性もありますが、記憶になければまあ見たことないのと同じよね。

 平日の昼だったのですが、観客の八割くらいが年嵩の男性で驚きました。青春時代の思い出に浸りに来たのか、はたまたシルバー割引があるからか(身も蓋もない)。
 座席はほぼ埋まっていて、ああ、新文芸坐って、ちゃんと盛況な映画館なんだ。と、しみじみ。いや名画座ってなんかガラガラなイメージあるじゃないですか。なんとなく。
 ビッグタイトルであり、日本の映画館での上映がこれで最終になる可能性が高い、ということもあったのかもしれませんが(配給会社の日本撤退、上映権切れ)。

 内容については、今さらなので……どちらも面白うございました。「トップガン」は、ああ、アメリカ映画だなぁという楽しさがあり。それと、ストーリーのシンプルさが潔く美しかった。とにかくひこうきを描くための映画だから、これで正解なのよね。
 そしてトム・クルーズの若さ。若々しさ。単に若い、というだけでなく、この映画にふさわしい「青二才」くささたっぷりで、これまた潔く美しく。トム・クルーズの記録という意味でも、ひとつの時代を切り取った映画なのだな、と。
 二本目に見た「アンタッチャブル」は、フィルムの状態がかなり怪しかったですが、それがまた懐かしく感じられました。マフィアとか暴力団とか、「現実に存在する暴力」「無力な一般市民が関わったら決して勝てない暴力」が出てくるフィクション、最近どうにも見るのがしんどくてしょうがないのですが(脳内では歴史的事実とかも同一カテゴリで入ってしまう。暴力ではないけれど、抗えないものという意味で)、これは実話が元ということで、うぃきぺでぃあで若干予習をして行きまして。「作品内で主要登場人物が死亡する」「しかしそれはフィクションである」というのを頭の隅に入れて鑑賞しましたです。意気地なし。
 ……それでも、死亡シーンは悲しかったですけれど。
 そしてケビン・コスナーの若さ。フレッシュさ。ケビン・コスナーってなんつうか日本での時代劇俳優的な貫禄のつきかたをしてしまったので、この頃のストイックな雰囲気はまるで別人のようで。ケビン・コスナーの記録。記憶に残る記録。

 いろいろと感慨があり、楽しい映画体験でございました。
 映画はやっぱり映画館で。
2015.11.19

映画「エール!」

 フランス映画って久しぶり。

 映画「エール!」公式サイト

 家族全員が聾唖の中、ひとり聞こえる喋れる、ゆえに家族の支えとなっているヒロイン。でも依存とかそういうのではなくて、とても明るく、からっと、仲良しの家族。
 それが、ヒロインに歌の才能があると分かり、揺れ動いていく。家を出て本格的な歌の道に進むか否か、そして「聴こえない」家族ゆえに、葛藤と反対もまた、心の問題と身体の問題が絡み合って。

 っていう、もうこの設定だけでOKな感じ。
 そこにガツンと来るヒロインの歌、ユーモラスな家族の描写、スパイスとして音楽教師の個性的な言動、ほんのりときめきと幻滅を行ったり来たりする恋愛描写。
 見ていて自然とヒロインに入れ込み、家族に愛情を感じ、登場人物の全員を応援したくなる。
 ヒロイン役の女優さんがまたすごく可愛くて。ちょっとふくよか(婉曲)な農家の娘さん、でもしっかり者で、元気で明るく。どんどん可愛く見えてくる。
 歌のシーンはもちろん最高だけれど、親友と会話をするシーンが、なんだかすごく好き。この親友がまたいいキャラで、なにげに要所で重要な役回り、ヒロインに決断を促す役割も果たしているという。

 映像的には、主人公一家が酪農を営んでいて、牛の可愛さ、農場の風景の美しさがとても良かったです。フランスの田舎の農家、いいですねぇ美しいですねぇ。これ日本の農家だとどうしても薄暗い印象になっちゃうもんなぁ。気候風土とか家の構造とか、いろいろありますけれど。

 エンドロールの歌と、ちょっぴりのおまけがまた嬉しく楽しい(立ち上がりかけた人が座りなおすのを目撃)、最後まで気分の良い、素直に良い映画でした。
 観に行きたいと思いつつ観そびれそうだったところ、きっかけを貰って、観に行って。良かった。
2015.11.14

映画「ホビット」一挙上映

 ありがとう新文芸坐。

 一作目だけは公開当時に見たのですが、原作既読ゆえに(もうずいぶんと昔ですが)若干冗長に感じられたのと、前後編→三部作とかさらに長いのかよもういいや一挙上映待つわー。とか思いまして。
 ありがとう新文芸坐(二度目)。期待通り、やってくれました。

 朝の11時上映開始、20時上映終了予定。休憩時間のずれ込みにより、もう少し遅く終わったかも。
女性客圧倒的多数(多分九割超とかそれくらい)ゆえに、女子トイレの混雑っぷりが凄くて、休憩時間延長がデフォとなっておりました。親切。
 しかし女性比率高すぎで驚いた。びびった。
 耳に入ってくる細切れの会話は、明日のイベントの話、弱ペダの話、絵師との交流話。
 近くの席の人が第一部の開始直後に鼻をすんすん鳴らしていて「風邪かな?長時間なのに大丈夫かな」と思っていたら、休憩時間に「みんな楽しそうで幸せそうで、ラストの展開を考えたらもう泣けちゃって……」とか言ってたのは、なんちゅうか。ほんちゅうか。古いね。

 ともあれ、三部作、一挙上映。これで見て、しみじみ良かったです。
 児童小説であり、中編であった原作をとことん膨らませ、ロード・オブ・ザ・リングでの人気キャラクターもねじこんで、サービスはたっぷり。ただ、大河ストーリー感のあった指輪と比べると、素直な冒険活劇、アクション大作としての色が濃いので、一日かけて体力消耗して見て、はー面白かった!ってのが、なんか正解だったなぁと。
 ただ、エピローグ部分が若干物足りないというか、もう少し語って欲しかったなぁと思いました。指輪の長すぎるほどに長くて丁寧なエピローグが大好きだったので。作風が違うから、しょうがないというか、これくらいでいいのかなぁ。 

 映画として見て気に入った部分としては、バルドの扱い。映画オリジナルでかわいい娘ふたりも追加されて、父ちゃん頑張る。初登場時のうさんくささといい、ちょいとアラゴルンっぽくもありました。統治者の血筋だからかなぁ。
 人により忌み嫌われそうな、こちらも映画オリキャラのタウリエル。綺麗で強くてかっこ良くて、恋には弱い赤毛のエルフのお姉さま。なんだこれ最高だな!可愛かったです。
 レゴラスのチートキャラっぷりは留まるところを知らぬ!武器を持っても武器を捨てても強い強い。時系列的に安心して見ていられるのもポイント。個人的には、はなぢ出してキレる(っぽい)ところにフェチぃ魅力を感じました、ええ。
 あとはやはり、純粋にファンタジーとして、画面を見ているだけで幸せでございました。至福の一日でございました。

 でもやっぱり指輪のほうが見たいんだよね……日本での上映権は切れてしまったとのことで、当面望めないのが、とても残念です。
2012.07.18

映画『崖っぷちの男』

 久しぶりになんか映画が見たいなあと思い。TLで見かけたこの作品を。

 :映画『崖っぷちの男』公式サイト

 分類としては……クライムサスペンス?
 高層ホテルの窓に立ち、飛び降り自殺を示唆する主人公。しかしそれは、単なる自暴自棄による行為ではなくて、ある隠された計画があり……という。
 基本的に主人公はずっとホテルの窓に立ち続けており、並行して描かれるのが、弟とその恋人による、ホテルの向かい側にあるビルでの「計画」実行の様子。

 はったりをきかせればいくらでもきかせられそうな設定と筋立てなんですが、監督がドキュメンタリー出身の人だそうで、なんというかあらすじを見て想像するよりずっと地味……というとマイナスのニュアンスに聞こえるかも。
 地に足のついたリアリティがあるというか。

 派手な映像効果に頼ることなく、しかしサスペンスな雰囲気はじゅうぶん。そこに、弟と恋人のやりとりや、主人公と交渉人の女刑事のやりとりで、若干の和みも入れ込んで、緩急のつけかたが非常にハマっている感。

 お話そのものは極めて単純な構造だし、開始からしばらく経つとある程度エンディングまでの予想がついてしまうのだけれど、観客に対する情報の小出しの仕方が上手く、主人公サイドへの感情移入もし易くて、ついついのせられて見て、手に汗握ってしまう。
 ちょっと絵的に弱いのが災いしてか、最後の対決シーンは若干あっけなく感じてしまったけれど、気持ちよいオチもつけてくれて、楽しく観終わりました。

 傑作!というのではないけれど、秀作、佳作。なかなかに味がある。
 暑い日、いっときの涼を求めて入る映画館で気楽に見るには、最適の作品でございました。

 あ、パンフレットは600円でした。
 読み物として面白かったのはプロダクションノートくらいで、インタビューも内容なし対象人物少なしで、だいぶアレな感じでした。おすすめしません。
 私は個人的なポリシーで買いますけれど。買いましたけれど。
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