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2015.08.23

少し前に読んだもの

 今になっても読書メモを残しておきたいと思う。それだけ気に入ったもの。


[まとめ買い] 満ちても欠けても
 取材から入る、ジャンルから入るマンガ。多いんだよなぁ。職業とか業界とか、まず素材を決めて、作者に取材させて、という企画先行もの。業界のことは良く知らんですけれど、漫画家自身の企画よりも、こういう編集主導の企画の方が、作品の絶対数として多かったりするのかしら。
 しかし、そこから素敵な出会い、素敵な作品が生まれることもある。
 ラジオを題材とした作品。ひとつの名物番組を軸に、そのスタッフ、リスナー、局内の職員等、オムニバス形式で話を広げていく。一篇一篇の独立性の強さ、完成度の高さが、とても読みやすい。反面、全編「いい人」しか出て来ない、理想的すぎる、という点においては、好みが分かれるかもしれない。
 けれど、このあたたかさを心地良く感じられたなら、大切にしたい一作になると思う。
 どの話も短編としてまとまっていて、最後には最終回とそれにまつわるカタルシスもあって、通して完成度は高いですが、中でも白眉は、野球実況のエピソードだと思います。何度読み返しても、にこにこ、にやにや、じんわり、しみじみ。泣けてしまう。あとがきによると、このエピソードの為に、実況アナウンサーに直接取材をし、隣に座って実況を聞くという贅沢な経験をなさったそうで、それが見事に結実しているな……と。
 プロの力量。底力。作品の内外に、それを感じられる。
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2015.08.20

考える

ただかんがえる。おもう。


新装版 凍りの掌 シベリア抑留記 (KCデラックス BE LOVE)
 そもそも私は第二次大戦ものがとてもとても苦手で、原爆とか空襲なんてほんとに苦手で、それはただ目を背けたいということじゃなくて「こわくてつらくてかなしい出来事があったことはもう知ってるから、これいじょう目の前に突きつけないで」という気持ちなわけですが。これ、何なんだろうな。すごく小さいころから形成されてる。はだしのゲンのトラウマとかもあるでしょうが、強固になったのは、小学校時代の担任によるさまざまな読み聞かせかな。
 そんな私でも、この作品は、やわらかくてやさしくてかわいい絵柄、それでいて口先でごまかすだけではない突き詰め方、そして「現代に生きている作者の父親が語った物語」として聞き取りをする現代パートに挟まれた構成となっていることで、すんなりと読むことが出来ました。途中、とてもしんどいシーンはたくさんあったけれど。
 予想外だったのは、強制労働や極寒の地の描写よりも、よほど背中が寒くなったのが、現地での思想教育のくだりであったこと。多分、予期していない、これまでの自分の念頭にあまりない部分だったからかなぁ。こういう易しいかたちで読むことが出来て良かった。
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