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2010.05.28

割と毛色違い

 お品書き:「Twelve Y.O.」「被取締役新入社員」「となり町戦争」

 しかし、お品書きに並べてみて気がついた。共通点は受賞作であるということ。しかし賞の毛色も全然違いますね。本となって読まれる分には、同じ。同列。あるいは並列。


Twelve Y.O.:楽天ブックス
 乱歩賞受賞作、でも実質の処女作はこの後に世に出た作品なのよね。どちらを先に読もうか迷ったけれど、微妙に低評価なのでこっちから。先に「亡国のイージス」を読んでいたので、某人物がその後どうなるかがぼんやりと分かってしまったけれど、まあ問題無し。
 で、基本的な人物配置が似ているということも前知識として知っていたので、割と生ぬるい気持ちで読みました。総じてやっぱりアクション、爆発、銃撃戦、渦巻く陰謀に過去の因縁と、エンタメ要素の坩堝。で、ヘリパイという要素がこの作品独自かしら。そして、凄腕の少女工作員って、ちょっ何それ? まあいっか。
 とりあえず、面白かったです。ただ、イージスほどの衝撃は無いかな、という。盛り沢山すぎて消化しきれていない感が強いこと。全員に重い過去を背負わせたことで全員が理屈や鬱屈をぶつぶつ言うキャラになってしまっていたこと。そのへんがネックかと。思うにイージスはメインキャラのひとりをあくまでも日常レベルの鬱屈に留めていたのが、良バランスだったんだな、うん。


被取締役新入社員:楽天ブックス
 ひとりいじめられっこ政策って言葉が凄い。実際、捌け口として、蔑まれるための身分を作るっていうのは、歴史的にもたびたび運用されてきたものだし、それなりの効果を見込める政策なんだろうな。あくまでも政策として。倫理的には別の問題。
 基本的にはワン・アイディアものながら、分かりやすくて感情移入しやすい設定と、分かりやすくて予想がつく、けれどそれゆえにカタルシスも存分の展開で、気分よく読めた。もうちょっとビジネスの場面にリアリティや細密さが欲しいな、とも思ったけれど、ドラマの原作としてはこういう戯画的なものでいいんでしょう。きっと。


となり町戦争:楽天ブックス
 小説すばる新人賞受賞作にして、直木賞候補作だったとか? どっちかって芥川賞っぽいんですけれど。
 となり町と戦争が始まって、市役所に呼び出されて偵察業務への従事を任ぜられて、でも主人公の回りに戦争の気配や実感は全然無くて、なのに広報誌では淡々と戦死者数の報告が……という、こう聞くと物凄く面白そうなんですが、でも、それだけで終わっちゃう。恋愛にせよ何にせよ、私のたいへん苦手な「ブンガク」の雰囲気が山盛りでした。すいませんすいません。
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『となり町戦争』 | 観・読・聴・験 備忘録 at 2010.06.02 22:24
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