2010.06.20

読みたい時が読むべき時

 お品書き:「騎士の息子(上)(下)」「ボッコちゃん」「ボックス!」

 こういうものが読みたいな、と思って、それが叶うと大変嬉しいです。満足です。

 
騎士の息子(上):楽天ブックス
騎士の息子(下):楽天ブックス
 久しぶりにファンタジー、それもハイ・ファンタジー、さらに言うならエピック・ファンタジーが読みたくなって。
 いやあこれは面白かった。凄く面白かった。
 丁寧に、丹念に書き込まれる世界の有り様と人物の心の綾。王家の庶子として生まれ、暗殺者としての生き方を選び取らされる主人公。鬱屈を抱え、孤独を深めていくばかりの少年時代に、思わず感情移入。そんな中で、動物との交流の場面が、唯一の救い。しかしそれすらも、うしろめたい、明かしてはならない能力によるものとか、どこまで追い詰めていくのか。
 けれど、落ち着いた文体で、また主人公が後から振り返った一人称という形式を取っていることもあって(従来私はこういうお話収拾スタイルは好きになれないんだけど、これは大丈夫だった)、ある程度の距離を保ちながら読めるのが良い。それでいて、物語の吸引力が損なわれているわけでもなく。
 第二部、第三部、そして新たなシリーズ最新作も出ているようで。今後読むのが楽しみであります。


ボッコちゃん:楽天ブックス
 星新一展で買いました。ただし装丁違い。「ボッコちゃん」というタイトルは知っていたけれど、読んだのは初めてかも。星新一本人名義の本って、実は三、四冊しか読み通していない気がするし。むしろ「ショートショートの広場」が好きだったのよね。投稿作品を集めたがゆえの、ごった煮感が。
 で、今になって読むと流石に古い部分と、だからこそ今現在流布するいろいろな物語の原型なのだなあと思える部分とがちょうど良く混ざり合っていて、そういう観点で興味深かった。もちろん、普通に面白い、やられたーと膝を打つ作品も山盛りです。「生活維持省」が良かったなあ。だいぶワタクシ好み。うん。


ボックス!:楽天ブックス
 各所で有名、映画にもなっておりますね。
 最初に内容紹介を見た時に、メインキャラがみな関西弁っていうのは個人的にアレだなあと思ってスルーしていたのですが、なんとなくスポーツものが読みたくなり、手に取りました。
 だいたいにおいて評判通り、期待通りでしたが、思ったよりも「張り詰めた感」が少なかったような……そして、視点キャラクターのひとりである女教師が、微妙に好きになれなかったです。あっマネージャーちゃんは可愛かった。ええ子すぎて辛かったけど。
 このへんは個人的な好みに因るものではあります。全体には面白く読みました、はい。午前三時までかかって読み通しちゃったし。
この記事へのトラックバックURL
http://habaki.blog4.fc2.com/tb.php/1103-49b7eb1c
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する