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2010.09.25

読書の秋とか

 お品書き:「竜が最後に帰る場所」「顔のない敵」「白い月 黄色い月」

 引きこもり中。本漬けの週末です。いつものこと? いやいや、意外と週末には本を読まないことも多いのですよこれが。


竜が最後に帰る場所:楽天ブックス
 恒川光太郎、初。
 少し不思議系というか、幻想的な短編を五つ集めた本。ホラー大賞からの作家ということで警戒して読んだけれど、背筋がぞくり、というくらいで、いわゆる「怖い話」ではない。むしろファンタジー寄り。文章と物語の雰囲気の調和が取れていて、非現実的な話にも、すんなりと入り込める。なおかつ、読んでいて良い意味での「距離」を感じるのが、なにか不思議。いや、距離というより、疎外感なのかもしれない。安心しつつ、少し淋しくも感じる。
 帯のあおり文句の出来が素敵であります。内容、装丁、すべてひっくるめて、素敵な本であります。


顔のない敵:楽天ブックス
 石持浅海の、地雷短編シリーズ。地雷をテーマとするミステリってどんなんよ、と思いましたが、ちゃんとミステリしつつ、人道的な見地からの様々な問題、考え方にも目を配っていて、読み応えがありました。
 それぞれに直接的な繋がりは無いものの、あちらに出ていた人物がこちらでは過去の姿を、こちらに出てきた固有名詞がそちらでも存在感を……という、読み手への若干のサービスは有り。ことに最終章となる「未来へ踏み出す足」は、読んでいてしみじみとしてしまった。闇を背負う者ゆえの選択か、という。
 巻末には加えて処女作の短編が収録されています。お得感はあるけれど、一冊の本としての調和は著しく損なわれてしまっていて、残念。


白い月 黄色い月:楽天ブックス
 初めて読む著者(多分)ですが。ファンタジックな世界、記憶喪失の少年。優しい雰囲気の中に見え隠れする不気味な影、失くした記憶に隠された謎……と、それぞれの要素は魅力的。しかしどうにも雰囲気先行で、「少年の心の旅」というテーマもありがちすぎて、なおかつ主人公の少年に感情移入できず(悪い子じゃないけれど、彼を彼たらしめる個性がどこにも見えない)興味を抱けなかったのが残念。終幕も唐突で、デウス・エクス・マキナのにおい。
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