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2010.09.29

小鳥、ヘビ、カメ、フクロウ

 お品書き:「小鳥を愛した容疑者」「砂漠の悪魔」「刀圭」

 一転して、一冊完結のもの(現時点で)ばかり。うち初めて読む作家が二人。開拓開拓。


小鳥を愛した容疑者:楽天ブックス
 タイトルだけを見ると、受刑者が見上げる窓、小鳥がパンくずをつつき……なぁんてリリカルな連想をしてしまうのだけれど(え、私だけ?)、連作短編集の他タイトルを見てみれば、「カメを愛した容疑者」だの「ヘビを愛した容疑者」だの、なんだか怪しげというか面白げな。
 怪我のために、警視庁総務部の動植物管理係(容疑者や被害者等の飼っていた動物、植物の世話をする)に配属されてしまった鬼警部、という設定がまず面白い。そこに勤務する動物バカのヒロインがまた可愛い。冒頭に必ず出てくるにぎやかし動物と、主題となる動物と。豆知識も沢山で、ひたすら楽しい。
 でもってその動物がきちんと謎解きに絡んでいるのが見事。ユーモア・ミステリの佳作であります。


砂漠の悪魔:楽天ブックス
 近藤史恵の新刊。親友を死に追いやってしまったことから、人生の歯車が狂っていく。読み始めた当初は、どこまで破滅していくのか、あるいはどこかの時点で軌道修正が叶うのか、という部分に興味が行くのですが。なんだかそれどころじゃない人生の脱線っぷりに、読んでいて唖然呆然でした。ことに最終的に立ち現れる「砂漠の悪魔」には。読んでいて終始「どうしてこーなった」と呟き続けてしまう……。
 しかしこの作者らしい人物造形には、相変わらず惹かれてしまう。男性キャラは普通に好みだから良いとして、面白いのは女性キャラ。その女性に恋する男性の視点から描かれていると、本当に魅力的に見える。これは凄い武器だと思うんだ。


刀圭:楽天ブックス
 新人作家の最初の本らしい。堅物な町医者の若者と、遊び人で身体の弱い薬種問屋の若旦那って、いやもう狙ってるでしょうとしか言えないのは私が腐っているんでしょうかそうですよねきっと……でも帯のアオリを見る感じでは、作者は分からんけど編集がそういう層に手に取らせることを狙っているのは確実な気が。しかし実際に読んでみると、同じ長屋に住む世話焼きな女の子がきちんとヒロインしていて、特にアレな印象は無かったり。
 とりあえず、そういった萌え視点で読む分には、悪くなかったです。ただ、小説としては、登場人物の意識の描写にブレが感じられたり、後半になると視点保持キャラが自分の胸のうちをざらざらと地の文でぶちまけるようになってしまったりと、ちょっと読むのがしんどい感じでありました。キャラ読みは楽しかったけれど、シリーズ化するには難しいオチにしちゃってるし、どうだろうなあ。
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