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2011.06.03

いろんなジャンルで

 お品書き:「ジェノサイド」「Jの少女たち」「夏の吐息」

 多種多様。でも全部面白かった。


ジェノサイド:楽天ブックス
 やたら評判が良かったので。高野和明は「13階段」「6時間後に君は死ぬ」「幽霊人命救助隊」と、ふんふんと面白く読めた、という作家だったけれど、この作品はそれらとは一線を画すスケールの大きいエンタメ大作で、びっくり。ハリウッド的というか何と言うか。何しろ、人類滅亡の危機がー! という話なんだもの。
 あおりを見ると、ダブル主人公っぽいけれど、他にも視点を持つ登場人物が居て、そのキャラがちょいと好みでした。秀才の道を選んだ天才肌くん。
 とにかくスケールでかいし吸引力あるし小ネタや専門知識も詰め込んであって、読み応えあり。後半はノンストップで読める。面白い、面白いんだけど、唯一気になったのは、この作者、どんだけ日本と日本人が嫌いなんだろう……という。「幽霊人命救助隊」の時にもあった主義主張、批判めいたものが、作品としてはノイズになっちゃっているような。その点において、面白いんだけれど、好きな本には成り得なかった。


Jの少女たち:楽天ブックス
 阿南シリーズ、第二作。
 再読なんですが、以前に読んだ時と多分ほぼ同じ感想。つまり……これほどまでに理解と共感を持って、興味本位でもネタでもなく、ほも同人誌の世界が描かれた一般小説(ミステリだけど)は稀有。絶滅危惧種。しかもストーリーそのものはハードボイルドしている、という。びっくりです。作中に実作品名が出まくっている(シュラトとか星矢とかの時代)のもびっくりです。
 そして、それらの一種イロモノな要素を内包しつつ、しっかりと阿南シリーズの味……太田忠司の小説の味、になっているのが凄いんだよなあ。


夏の吐息:楽天ブックス
 小池真理子、初。清冽で美しい恋愛小説短編集。しかし何がいいって、ヒロインがみな30代~50代。成熟した落ち着きを持ち、けれど悟りきったわけではなく、揺れ動く心情がとても良いのであります。
 基本的には文学的というか、いずれもきっちりと話としてのオチがつくわけではなく、後はご想像におまかせします……的な物語の締めになるのだけれど、余韻の心地良さ、文章の静謐さが心地良くて、物足りなく思うことはない。うーん、良い短編集です。
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