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2012.06.21

らんどく

 ノンフィクション、純文学、児童文学。

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河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙
 3.11当日と、その後の記録。河北新報は東北ブロック紙ですが、実質読まれているのは宮城県が殆ど。本社ビルは仙台にあり、場所も外観も知っているので、あの中でこんなことがあったのか、と思わされることしばしば。
 震災後、ページを減らしながらも、一日も休まずに発行し続けたことや(新潟日報の力を借りるくだりがまた良い)記者・販売店の奮闘も凄いし読ませどころなのだけれど、さらに沁みるのは、「死者」ではなく「犠牲者」という言葉を選択した、というくだり。あるいは、センセーショナルすぎるスクープ写真を、あえて紙面からはずす決断。
 若干、自画自賛というか酔っているように感じられる箇所もあるけれど、それもいいじゃない。自分達のあの日に、誇りを持ってもいいじゃない。
 感情までも寄り添ったことは、事実なのだから。

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どうで死ぬ身の一踊り (講談社文庫)
 西村賢太、初めて読んだわけですが。いやいや、ここまで濃い私小説とは思わなかった。最初うっかり普通の小説のつもりで読んで、驚いたというか。何というか。
 自分のDV行為や、卑小すぎる心持ちまで、がっつりと塗り込めるように書いているのは、ただ敬意を表するのみだし、凄まじく面白いんですが、しかしおなかいっぱいになりすぎる。暴力を振るう、癇癪を起こすシーンが繰り返されるのもまたしんどい。
 しんどさを味わうのもまた、私小説なんですけどね。

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みさき食堂へようこそ
 なんとなく児童文学。食べたいものがあるけれど、ゆえあって食べることのできない人が導かれる、不思議な食堂の物語。というと、ありがちなものだと、死者が生前にどうたらこうたらという展開になりそうなところ、子供向け(小学校中学年からとあるけれど、絵本に毛が生えた程度の文章量)ということもあって、そんなダークファンタジーな世界には行かず、友達同士のすれ違いはあるものの、基本は優しく穏やかな雰囲気。エピソード三本収録、と思ったら、しっかりがっちり繋がったものになっていて、これを読んでオムニバスという形式を知り、惹かれる子が居るかもな、とか思ったり。
 さらりとしたお話ながら、読後感もあたたかで、良書。というか、読書感想文の課題図書とか、そういうのに向いた本、かも。
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