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2015.09.13

凝り固まったまま

 自分では理解しているつもりで、全然そうでもない。気づかせてくれるフィクションというのは、貴重であり。


弟の夫 : 1 (アクションコミックス)

 一度きちんと読んでみたいと思いつつ、敷居の高かった作者の、初の一般向け作品。そりゃもう飛びつきますとも。発売前後からTLでの人気と評価も高かった。
 そして、期待にたがわぬ面白さでありました。のみならず、主人公とともに、自分の認識の甘さ、足りなさを殴られることがしばしばあって。

 弟の「夫」。であれば、「弟」=「お嫁さん」なのかな?
 そんな「役割」に閉じ込める考え方、うん、普通にしてた。

 どちらも「夫」です。
 そんな単純明快な答えに、辿り着けない。固定観念というものは、意識せぬ場所に存在する。気付くまでは意識できないからこそ、固定観念。なんだろうなあ。

 少し前、よしながふみの『きのう何食べた?』の中で、主人公の母親が、自分の息子が女役(というか女装役という認識?)かどうかで気を揉む描写を読んだ時には、随分と頭の古い、頭の固い。などと偉そうに思ってしまったものですが、省みるとなんとも恥ずかしい。

 知らなかったこと、意識できなかったこと、見落としていたこと、見ないふりをしていたこと。そういったことに、主人公とともに、少しずつ触れていける。目を開かされる。
 そうしたLGBTへの理解を深めるという意義を置いて、普通にマンガ作品としても面白いです。弟の夫ことマイクの人物像の魅力的なこと。それに戸惑いつつ接する主人公の弥一の人間くさいこと。天真爛漫で正面突破な娘の夏菜ちゃんのかわいいこと。
 それぞれの心の動きを、表情やちょっとの言葉のやりとりで丁寧に綴っていて、ヒューマンドラマとしての面白さは存分。
 さらにラストにちょっとしたひっくり返しがあって、引きにもなっている。
 面白うございました。勉強になりました。楽しゅうございました。
 自分にとって、とても豊潤な一冊。
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