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2009.03.21

プールとフールが似ていて

 お品書き:「イン・ザ・プール」「名探偵の掟」「終末のフール」

 本日のお品書きは、なんだかメジャーな作家ばかりが並んでいて、気恥ずかしい。とか思ってしまうオタク気質。
 それにしても、結局全然本を読めていないような気がする連休。自堕落すぎな自分に吐き気。


イン・ザ・プール:楽天ブックス
 奥田英朗、三冊目。こりゃまた全然毛色の違う。
 破天荒な人物の奇矯なふるまいが、意図したものか否か結果として事態の収束へ向かうというのが、基本のパターン。そのカタルシスに目を奪われがちだけれど、個人的には、毎回の語り手となる「患者」の、少しずれた身体感覚及び精神状態を楽しむ小説だと思った。
 そこに視点を置いて読むと、実はけっこうな怖さを持っていると思う。いつ己も陥るかわからない、心の陥穽。
 しかしこのシリーズで直木賞候補&受賞って。直木賞、捨てたもんじゃないかも。


名探偵の掟:楽天ブックス
 ドラマ化だそうで、試しに読んでみた。
 なんというメタメタなメタミステリ。テイストとしては、苦手だった「探偵倶楽部」のものにちょっと近いような気がする。あれはメタではないけれど、飄々とした空気がどことなく。
 ところで私の場合、メタな物語は、ゲームであれば大好物ですが、それ以外のメディアにおいては基本的に苦手なのです。小説もマンガもアニメも映画も。よってこの本も、いろいろ面白いし笑えたのだけれど苦手意識の方が先に立ってしまいあまり楽しく思うことが出来なかった。
 メタ・フィクションの登場人物は、おしなべて不幸に過ぎる。それが、好きになれない理由かな。


終末のフール:楽天ブックス
 久々の伊坂幸太郎。いやあ、流石に面白かった。というか、ここ最近いろいろ乱読気味だけれど、読んでいて文章を追うことが心地良いと感じたのは久しぶりのような。
 世界の終焉、そのちょっと手前の小康状態を描く連作短編集。私的に、この手のテーマで真っ先に思い浮かぶのは、新井素子の「ひとめあなたに…」です。小学校高学年か、中学に上がったばかりか、その頃に読んだので、よけいに衝撃が大きかった。
 で、この「終末のフール」は、全然違う路線を行く作品でした。ヒューマニズム。贖罪。ひいては罪の許容。読んでいて、あまりにも綺麗すぎるとは思いましたが、終末ものに対するそういうアプローチも有りだよね。
 ただ、一編一編は綺麗におさまって後味も良くて満足感があるのに対し、一冊の本、ひとまとまりの小説として読むと、もう一味欲しかったような気も。どれも同じ味のバリエに感じられてしまったので。


ひとめあなたに…:楽天ブックス
 ついでに貼っておきます。もう一度読みたいなあ。でも当時の自分だからこそ受け止められたものがあるんだろうなあ。当たり前だけど。
 あの頃の私にとって一番衝撃だったのは「真理―走る少女」でした。多分、少し、自分に似ているような気がしたから。

 ■本日のBGM■

 ヘッドフォン装着。02:25からのみくみくうぃすぱーに聴き蕩けます。

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